本日は、前回の続きになります。
前回の後半で、就学支援委員会(自治体によって名前に違いあり)に提出する書類について少し書きました。
私の住む自治体では、年長になってからすぐに第1回の就学支援委員会がありましたので、年中から書類の準備を始めています。
この回は年長編です。
主にその就学支援委員会のお話になります。
就学支援委員会の日程
始めに、以下、年長でのスケジュールをざっと記載しました。
あくまで私が住んでいる自治体のお話ですが・・・
第1回就学支援委員会
・市 第1回就学支援委員会(5月下旬頃)
・県 第1次専門調査(7月中旬~8月上旬頃)
・県 第1回就学支援委員会(9月上旬頃)
→第1回の結果
※息子の判定結果が届いたのは、10月でした。
第2回就学支援委員会
・市 第2回就学支援委員会(9月下旬頃)
(普通校では、この時期に就学時健康診断がある)
・県 第2次専門調査(10月中旬~11月上旬頃)
・県 第2回就学支援委員会(11月中旬頃)
→第2回の結果
就学先最終決定 12月
就学支援委員会は、すべての子どもが検討されるのではなくて、発達に課題がある子のみ対象です。
保護者の承諾を得て、園が市に依頼します。
支援学級か支援学校か、まず、市で行う就学支援委員会で判断されます。
市で支援学校の判定が出た場合、さらに県の就学支援委員会で審議されます。
(うちの自治体の支援学校は県立なので。)
県の就学支援委員会で支援学校の判定が出れば、晴れて就学先に支援学校という選択肢を加えることができます。
支援学校の判定が出ても、支援学級や普通級に進むことはできます。
このあたりは、最終的には保護者の判断になります。
でも、支援学校の判定が出ていなければ、支援学校に入学することはできません。
なので、支援学校か支援学級か迷う方は、とりあえず支援学校で希望を出しておいて、判定が出てから就学先を選択することをおすすめします。
就学先の選択肢を広げる意味でも是非。
私の住んでいる市の場合、就学支援委員会は2度ありますが、子ども1人につき審議されるのはどちらか1回のみです。
その審議で、保護者の希望に沿わない結果が出た場合は、再度就学支援委員会にかけるのではなくて、異議申し立て?のような意見を出すことはできるそうです。
大変なのは、支援学校を希望しているのに、判定が出なかった場合ですかね。
友人から、苦労したという話を聞いています。
県の判定をひっくり返すのは大変だとか・・・
(それを聞いていたので、私は何としてでもすんなり判定が出るように頑張りました。)
就学支援委員会の決定が出た後、すぐに返事を出さなくても大丈夫で、最終的には12月の中旬だったか、決められた日までに就学先を決定します。
なので、第1回の判定会にかけると、就学先を決定する最終リミットまで時間があるので、たっぷり悩む時間を取れます。
就学支援委員会は書類が大事
さて、ここからは息子の話になります。
息子は、特別支援学校に入学を希望していました。
なので、第1回の就学支援委員会で早速審議にかけることになりました。
(支援学校希望者は第1回にかけるのが望ましいそうで。)
園は、就学支援委員会に息子についての書類を提出することになります。
この書類の持つ意味は大きく、園も発達専門施設の先生方も、みなさん口をそろえて「書類の書き方が大事」だとおっしゃっておりました。
前回の記事でも書きましたが、色々な方にアドバイスを受けながら、私の希望が叶うように尽力していただきました。
私も出来得る限りの息子の情報を園にお伝えし、文章にまとめてお渡ししました。
日常生活のところですね。
食事ではどんなことが困るのか、排せつや着替えはどうかというところは、我が家での息子の状態をお伝えしました。
できないところは強調し、できるかできないかどっちとも言えないものについては、できない寄りで記載して。
明らかなウソはだめですが、できていない寄りの捉え方で書くことはできます。
就学支援委員会のメンバーですが、どなたが入るかは明確にはされません。
医師や教師など、教育学、医学、心理学などの専門知識をお持ちの方が加わることは聞いていますが。
園の先生は入りませんし、発達専門施設の先生も1人入れるのかな~?くらいな情報でした。
つまり・・・子どもとじかに接したことが無い人たちによって判定されます。
判断の元になるのは、子どもについて書かれている園からの書類がメインです。
それも、たくさんの書類を添付することができなくて、決まったフォーマットで書く必要があります。
どうやって、短い文章の中に息子の困難さを表現するか。
それによって判定が変わることを思うと、書類は大変重いことがわかります。
医師の意見書は重要な安心材料になる
書類はばっちり仕上げてくださいましたが、確実に支援学校判定を得るためには決定打に欠ける・・・
ということで、本来必要ないですが、医師の意見書を付けることを検討しました。
やっぱりお医者様の意見は強いそうなので。
早速、精神科の主治医にお願いしました。
が、あっさり断られました😱
「現在は、情緒級に入るためには医師の診断書は必要だが、昔はその必要がなく、誰かがやり始めたらだんだんと必須になってしまった。支援学校でその流れを作るわけにはいかない。医師の意見書で、判定会の判断が覆るのであれば、それは判定会のメンバーの怠慢ということです!」・・・とか何とか言ってました。
要するに、仕事を増やしてくれるな❗ということですかね😓
さて、同じ園に支援学校を希望している同級生が息子の他に2人いたのですが、数日後、その1人が医師の意見書を持ってきました。
担当医師は違うけれども、同じ病院に通っている子です。
そして、今度は、息子と同じ主治医にかかっている子が意見書を持ってきたではありませんか‼
これは・・・。
園長先生がすぐに病院に電話をしてくれて。
3人同じ対応にしたいからと。
そのかいあって、息子も後日、無事意見書を書いていただき、何とか就学支援委員会の書類の締め切りに間に合わせることができました。
市の判断報告
第1回就学支援委員会が開かれ、その後、園の先生が市役所に赴き、息子の判断報告がありました。
担任の先生、支援担当の先生と、園に付いているアドバイザーの先生も一緒だったと聞きました。
さてさて、息子の判定ですが、市からは「支援学級を検討してください。」と言われたそうです。
園の先生、びっくりしたと言っていました👀
息子は、文字の読み書きができたのと、発達検査の数値から、支援学級の判断がされたようです。
こういうところ、書類の影響は怖いです。
園に様子を見に来てくれれば、すぐに息子の困難さが見て取れるのに。
書類で判断しないでよ!むしろ、何度も見に来てよ。こっちは将来かかってるんだから!!!と思います。
園の先生たちが、息子の状態を説明してくれて、なんとか県の専門調査を受けることができるよう、取り図ってくれました。
ここで、園が頑張ってくれなかったら、息子は支援学級だったかもしれません。
県の専門調査
同じように、支援学校を希望していたお友達の中には、書類選考で支援学校の判定が出て、6月頃早々に支援学校入学が内定している子もおりました。
すべての子が、県の調査を受けるわけでは無さそうです。
そんな子たちを横目で羨ましい想いで見つめながら、息子は、夏に県の専門調査を受けることになりました。
県の専門調査では、県から2名調査員が派遣されてきて、園の先生、保護者、それぞれ個別に面談し、息子についての聞き取りが行われます。
子どもは別室で発達検査を行います。
この発達検査も何の種類の検査を行うか明かされていませんでしたので、不安でした。
今まで検査結果の報告もなかったので、園もわからないとのこと。
新版K式だと、70は超えてしまう・・・。それは避けたかったです。
(実際は、田中ビネーが行われました。調査員に私が直接聞いたので間違いないです。)
さて、面談の日程ですが、希望を出すことできました。
夏休み前で希望を出せば、園の生活を途中で抜けて面談やら検査やらをることになります。
メリットは、園での息子の生活を調査員に見ていただけること。
夏休み中にやることを希望すれば、息子にとって夏休みに園に行くことはイレギュラーだから、混乱しやすいかもしれない。
メリットが大きい後者を選び、希望通り夏休み中に面談を行うことになりました。
私と先生は別々に面接をすることになるので、何ができないとか、どんなことで困っているか、書類を提出した後から変化していることがあったので、その精査を行いました。
例えば、書類提出前は、うんちはおむつでしかできませんでしたが、夏前にトイレでできるようになったとか、逆に今までおしっこを漏らすことなんてほとんどなかったですが、1月前から怒ってわざとおしっこを漏らす困りごとが増えたとか。
そういうこともあって、”うんちはまだトレーニング中にしておこう”とか、”おしっこを漏らすことがあるので、おしっこの方もまだおむつを使うことがあることにして、面接日はおむつを履かせて行こう”とか、先生と私の間に捉え方の差がないように、打ち合わせをしました。
知能の方は発達検査を行うのでごまかしが利きませんが、生活面では多少マイナスな捉え方で説明しても大丈夫かなと思います。
面談時期が、たまたまおしっこを漏らすこだわりがある時期でよかったです。
さて、当日。
以前、私服で園に行った際、園の服でなかったことに激しく抵抗し、園舎に入れなかった息子。今回も、それを狙って、あえて私服で臨むことにしました。
普段は、その日の予定を絵カードを使って説明してから家を出るのですが、その日はあえて行わずに園に向かいました。
息子が発達検査を行う部屋も、あえて普段使用しない部屋にしてもらいました。
息子におむつも履かせ、いざ園へ。
私たちの狙いは、園に入るのを拒絶し、何とか園に入れても、母や先生との分離を嫌い、だだをこねる息子の様子を調査員に見せることでした。
でも、そういう時に限って息子は良い子で、園にもすんなり、分離もすんなりで😓
私の方も、もっと根掘り葉掘り、志望理由とか調査員に聞かれると思っていましたが、案外普通の聞き取りで、出産時の事とか、家族構成とか、答えに迷わないような質問をされました。
息子の育ちについては、療育手帳を申請する時と変わらない内容の聞き取りでした。
私は「支援学校以外は考えていません。」という気持ちをお伝えしたのですが、調査員の先生からは、「親の希望が優先されますから。」という言葉を伺い、少し安心したのを覚えています。
結果が出るまで長かった
夏休みに面談をし、9月に県の就学支援委員会が開かれ、9月下旬には結果が園に伝えられるはずでした。
でも、10月に入っても結果が来ず・・・
結果が来ないということは、判定に時間がかかっているのかな?
良くない傾向なのでは・・・なんだかとても不安でした。
息子は支援学校と決めて、ランドセルも購入していませんでした。
今から支援学級って言われても困ります。
大丈夫かな・・・・・・・
長く不安な日々が続きました。
10月のいつ頃だったか、園の先生からようやく支援学校の判定が降りたことを聞いた日は、本当にうれしかったです。
園の先生も目を赤くして、私の手を取ってくれました。
長い闘いが終わった瞬間でした。
年少から、支援学校に入れることを目標に、息子の睡眠記録や行動記録を付け、いざという時に根拠を残せるように努力をしてきました。(これは、先輩ママからのアドバイスです。)
支援学校の運動会や、文化祭には年中の時から足を運び、説明会にも年中・年長と2回参加して入学したい意思をアピールしました。(これは、精神科医からのアドバイスです。)
余裕を持って行動できるように、自分でアンテナを張って情報収集に努めました。
それが実を結びました。
本当に色々な方に助けていただいて。
特に園の先生の力無くしては、この結果にはならなかったかもしれません。
今でも感謝しています✨
かくして息子は、無事支援学校に入学し、日々楽しく学校に通うことができています。
私たち家族は、とても幸せな毎日を送っております。