授業を嫌がる子どもに対して・・・(授業を)「よく頑張ったね。」と褒めるのではなく、「辛いのに、よく耐えているね。」と気持ちを汲んであげるほうが良い。
by:ソーシャルスキルの先生
前置き:AHDHの友人のお話
私にはADHDと診断されている同級生の友人がいます。
彼女はおっとりとしていて、どちらかというと物静かなタイプのかわいらしい女性です。
行動とか、言動とかにおいてADHDの要素は全くと言ってよい程感じません。
では、なぜADHDなのか?
彼女いわく、思考が多動なのだそうです。
彼女は頭の中で情報が目まぐるしく動き回っているのだとか。
そんなADHDもあるのか・・・
ちなみに、歳をとったから行動が落ち着いたとかではありません。
彼女とは中学まで同じ学校でしたので、幼い頃の彼女も知っていますが、昔は今よりもさらにおとなしい子でした。
彼女は、現在自分のために、ソーシャルスキルを学ぶ塾のようなところに通っています。
そこは、不登校の子やコミュニケーションが苦手な子どもたちも来ているそうで。
夏休みに、自分の子どもも一度その塾に連れて行くので、「ゆりちゃん家の息子さんも一緒にいかが?」と誘いを受けました。
彼女の息子さんは、うちの息子と同級生なのですが、彼もまた発達障害を抱えています。
診断は、「自閉スペクトラム症」。
これまた、うちの息子と同じ診断なのですが、タイプが全く違って、彼はどちらかというと、聴覚優位で特性的にADHD寄りの子です。
行動面では、小さい頃は動きが多かったですが、成長と共にだいぶ落ち着いたなぁという印象です。
彼は、現在地元の学校の支援学級に通っています。
でも、就学の判定は支援学校でした。
しかしながら、お話が上手ですし、本人が友達と同じ学校を望んだため、地元の学校に通っています。
ソーシャルスキル塾にて
さてさて、誘われたコミュニケーション塾ですが、結構いいお値段です😓
子ども2人、2時間で3千円。(初回は2,500円)
もし個別で行くと、2時間で5千円です。
それでも、どんな所か興味があったので、一度一緒に行っていることにしました。
物は試さないとわからないですからね。
車で行ける所ですが、経験作りにあえて電車とバスを使って、遠足気分で行ってきました。
塾の内容ですが、初回ですし、私も大して相談することもなかったので、息子が遊んでいる様子を見ることが中心でした。
色々な遊び道具があって、子どもたちが何に興味を示すか観察しているだけでも、楽しかったです。
うちの息子は・・・
- サイコロの出た目をひたすら足していく
- キットパスを使って窓にお絵かき
- 紙飛行機を折って飛ばす
- ダーツ
大体こんな感じでした。
友人の子は・・・
- 模型作り
- ミニカー
- ダーツ
- キットパス
- 折り紙
- 黒ひげどっかーん 等など
引き出しの中が気になり、色々なことに興味が移っていました。
子どもたちが遊ぶのを横目に、親と先生は少しお話をしました。
その中で、冒頭に書いた言葉を言われました。

楽しく過ごせてる?
うちの息子以外の子は進むペースが早くて。
算数も、周りの子は千の数とかやっているのに、息子だけまだ十も怪しい感じで、辛くて泣いちゃうこともあるよ・・・

嫌がらずに学校に行けて偉いね。
もし、泣いてしまう程辛い時は、「頑張っているね。」と褒めない方が良いですよ。授業が「頑張ること」になってしまうので。
そうではなくて、「辛いのに、よく授業に耐えているね。」の方が良いです。

子どもへの褒め方、声かけの難しさ
この先生の言葉に、「えぇっ、そうなんだぁ‼」とびっくり👀
私はだいたい、褒める言葉って「よく頑張ったね。」とか「できたね。」「すごいね。」「偉いね。」「かっこいいね。」という言葉を使っていました。
それくらいしかバリエーションがありません😅
でも、そういえば昔『褒める言葉』に悩んだ時もあるのを思い出しました。
療育を始めたばかりの時、『子どもを褒めましょう』と言われた時です。
どういう言葉で褒めたら良いのか?
できたら「偉いね」って言うけれど、できなかったから偉くないのか。
「かっこいいね」って言っちゃうけれど、できなかったらかっこよくないのか・・・
うちの息子は「頑張ったね🤗」と褒めると、「もう頑張らないーー🤬」って反発することが度々あって。
息子は頑張りたくないのに、「頑張ったね。」という言葉でそれが頑張らないといけないことになっているのではないか?と度々思ったことがあります。
なので、一時期「頑張ったね。」は安易に使わないようにしていました。
塾の先生の言葉を聞いて、その時抱いた疑問と重なるのを感じました。
たしかに、授業が辛くて耐えているのは事実であろうから。
その気持ちを代弁してあげて、辛い気持ちに共感してあげることは大事か・・・
たくさん褒めてあげる方が良いと思い、何気なく安易に発している言葉ですが、言葉の内容について、立ち止まって考えてみる良いきっかけになりました。
最後に
本当言うと、この授業が辛いお子さんの話、声掛けうんぬんよりもまず、授業自体を子どもにとって辛く感じないようにしてあげたいものです。
一時辛いだけであれば、今回教わったような「よく耐えたね。」という言葉は良いのかもしれないですけれど、毎回辛いようであれば、根本を変える必要があると思います。