【言葉遣い】きめ細やかな教育~「どいてください」の他にも言い方があるよね~

私には、特別支援学校に通う小学2年生の息子がおります。

彼は、自閉スペクトラム症+知的発達症(知的障がい)と診断されています。

言葉が遅く、今でも会話は苦手で、幼稚園年少児くらいの子と話しているような感覚があります。

そんな彼が昨日発した言葉を聴いて、私はとてもうれしく思いました。

今回はそのことについて書いていきたいと思います。

より適切な言葉の使い方

どいてください

学校では、毎日連絡ノートを用いて先生とやり取りをしています。

私は家での様子を書き、先生は学校での様子を書いてくれます。

2学期のある日、珍しく学年主任の先生がコメントを書いてくださいました。

そこには、こんな言葉が・・・

今朝、朝の支度の際、息子さんが「○○先生、ちょっとどいてください。」と、とてもさわやかに話しかけてきてくれました。私が、彼のロッカーの前に立っていたので、かばんをしまえなかったようです。

彼には、「『ちょっと通してください。』という言い方もあるよ。」と声をかけたら、しばらく考えて。

「お母さんとお父さんに聞いてみます。」

と答えてくれました。

お家の人に確認しようという姿が、素敵だなと思いました。

このコメントを読み、学年主任、さすがだなぁと感心しました。

1年生の時の先生も相当のやり手だったのですが、今年の先生は、”言葉”をとても大切にしている印象です。

『どいて』という言葉。

一般的にはよく使う言葉ですよね。

家庭内など、親しい仲では問題はないです。

でも、考えてみると、会社では好まれない表現ですよね。

いくら丁寧にとりつくろったとしても、お客様や上司に「少しどいていただけますか?」は不適切かと。

先生からは、『家庭で使用する日常的な会話にも気を付けてください。』と言われているような気がして、私にぐざっと刺さる、印象に残るコメントでした。

さて、昨日、何がうれしかったかというと・・・

息子が、椅子に座っている私の前に来たくて、私に向かって「通してください。」という言葉を使用しました。

あぁ~この時の学年主任の先生の教えが、息子にしっかりと身についている

そう感じ、私はとてもうれしく感じたというわけです。

先生にこのことを報告したところ、学校でも自然に「通してください。」を使えているとのことでした。

朝のあいさつ1つ取っても・・・

例えば、朝のあいさつの「おはようございます。」は、コミュニケーションにおいても基本中の基本ですよね。

これは、1学期の懇談会でのお話ですが、

「『おはよう』ではなく、『おはようございます』まで言える子にしましょう。」

と親向けにご指導いただきました。

自閉症の子たちは、オウム返しが得意です。

こちらが、「おはよう」と声をかけると、「おはよう」と返してくることが多いです。

なので、大人が気を付けて、「おはようございます」と声をかけることが大切なんだなぁと感じました。

先生は、そこまで言及しませんでしたが・・・

きっと、そういうことを伝えたかったのだと思います。

社会に出ると、さらにハードルが上がるあいさつ。

以前、障がい者が働く現場見学に参加した際のこと。

雇用先の会社の社長さんが、こんなことをおっしゃっていました。

学校では、大きな声で「おはようございます!」とあいさつができれば100点でしょう。でも、会社では違います

作業中、来る人来る人に言葉を用いてあいさつをしていたら、作業がはかどらないこともある。

そんな時は、目と会釈でのあいさつで十分な時もあります。

また、小さな会議室で、既に数人で話している人が居る中で入室する際、これも大きな声であいさつをしながらの入室は、合格点を与えることができません

その場にふさわしいあいさつがあることを、彼らは社会に出て身に付けていく必要があります。

これは、場数を踏まないとなかなか理解しにくことであり、職場によってさまざまなパターンがあるため、そこを教えていくのは私たちの仕事にもなっています・・・

たかがあいさつ。

でも、奥深い。

学校では良しとされることでも、社会では直すべきとされることの多さ。

息子たちは、社会に出てから学ぶことが山ほどあると感じた1コマでした。

学生のうちに、基本と、場に合わせられる柔軟さが身に付けられるか・・・

毎日ボーっと育てていてはいけない、と思い知らされるお話でした。

正しい日本語で話しかける必要性

息子の担任の先生は3人いるのですが、そのうち2人は新人の先生です。

うち1人は、今まで幼稚園の先生をしていて、今年度から支援学校に勤めることになった先生なのですが。

その先生は、支援学校で働く際、最初とても戸惑ったのがが、言葉遣いだそうです。

つい癖で「おトイレ行ってください。」と子どもたちに言ってしまうそうなのですが、それを他の先生から指導されるそうです。

トイレ」と言いましょう、と。

そんな細かい言葉遣いにも気を遣いながら先生たちが働いていると知り、やっぱり支援学校ってすごいところだなと思うんです。

最後に

家にいる時、息子から丁寧な言葉で話しかけられることが結構あります。

少し仰々しく感じることもありますが・・・

支援学校で、日ごろから先生からに「○○してください。」とか、そういう丁寧な言葉で話掛けられ、また息子たちもそのような言葉を使うよう指導されているのだなと感じます。

家庭での会話と、社会に出ての会話を使い分けられるほど器用でない子の場合、日ごろの積み重ねが丁寧な言葉である方が良いのは間違いないかもしれません。

家でも、気を付けなければ、と身が引き締まる思いです。

私たちでさえ、ふとした瞬間、普段の姿が出てしまうものですから。

彼らでは、なおのことかもしれません。

普段できていないことを、会社でやるのはハードルが高いです。

社会に出て彼らに課せられる課題は多い。

障がいがあるから、なおさら厳しい目で見られることだってあると思います。